チーム・マネジメント

有人宇宙の運用管制から、チームマネジメント、人間-機械システム、そしてヒューマンファクターズを考える

ヒューマンスキル

プロフェッショナルとしての1万時間の壁 【ベテラン】

経験を積んで、その道に熟達している人をベテラン(veteran)と呼んでいます。米国において単に"Veteran"と呼んだ場合、退役軍人を示し、日本語の古兵(ふるつわもの)が英語の意味とも一致しています。我々が通常使っているベテランはどちらかと言うと和製英…

情報通信技術(ICT)における技術革新を再考してみると 【知能】

正しいプログラミング(またはコード)を書いてあげれば、コンピュータは人間以上に正確に単調な計算も処理することができます。プログラマ(人間)が指示したことを実行するため、間違えること(バグ)も指示した通りに実行されます。IT(Information Techno…

人は何に恐れるのか、怖れを克服するには【恐怖】

人間が懐く情動の1つして「おそれ(恐れ、怖れ)」があります。あまりにも日常的に感じ、当たり前すぎる感情かもしれません。私たちの日常において多大な影響を与えている感情ですが、実体は何ものなのでしょうか? おそれる(恐れる、怖れる)① 身に危険を…

世界の全てを書き下すことができるのか? 【暗黙知】

1950年代にドラッカーが知識社会(Knowlege Society)の到来を予想し、知識労働者(Knowledge Worker)との用語が生み出されました。ドラッカーは、知識が価値を生む社会との説明だけではなく、高い割合の子供たちが進学して知識労働者が増えることも指摘してい…

質問する意義について問う 【質問する力】

日本における教育の弊害として、試験やテストでは正解がある質問が取り扱われます。採点でも〇または×が明確になっています。一歩でも社会に出れば、答えが明確な問題などありません。白と黒で色をつけるとすれば、全ての回答(決断)はグレーであり、限りな…

正確な情報伝達のための工夫について【管制用語】

業務において、コミュニケーションの重要性が問われない日はありません。基礎となる正確に情報伝えるためには、非言語の要素もありますが、言語による伝達が重要となってきます。文学ならば作者の個性がある表現が好まれますが、技術的には簡素で明確な表現…

機械が真似できず 人間が得意とする 【ヒューリスティックス】

機械による自動処理が進んだのに伴い、人間が得意とする思考法であるヒューリスティックス(Heuristics)に注目が集まっています。ヒューリスティックスとは、決められた手順に従うのではなく、過去の経験から学び、実践的な解決策を発見することによって問題…

チームの決定事項に多数決を適用すべきなのか【多数決】

民主主義(Democracy)において、多数決は基本的原則の一つであり、多数決で物事を決定することに疑いもしませんでした。日常の会議において多数決で決定することはあまりないと思いますが、国会、議会、3名以上の裁判官による裁判、会社の取締役会や総会にお…

技術進歩の中でアナログ的スキルの退化【音声認識】

近年10年の技術革新について、スマートフォンの普及は言うまでもありませんが、音声認識(Automatic Speech Recognition)技術が大幅に進歩して、入力方法として実用でも使えるようになってきました。スマートフォンが市販される以前にも、カーナビ等におい…

国際的な場で活躍するためにも必要な 【ネゴシエーション】

日常生活や仕事においても、交渉が必要な場面は多々ありますが、必要にもかかわらず、学校では基本すらも学んだことはありませんでした。日本では交渉と言うと駆け引きのことと認識され、あまり良い印象で捉えられていないのかもしれません。日本語の交渉と…