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チーム・マネジメント

チームマネジメント、人間-機械システム、そしてヒューマンファクターズを考える

空を見上げて「月(Moon)」の存在について考える【旧暦】

軌道力学 宇宙学
深夜に夜空をふと見上げ、まず一番に気付くのは月(Moon)です。月の満ち欠けについて、小学校の授業でその仕組みを教わります。地球が丸い球状であること、地球の周りを月が回っており、太陽との位置関係で新月、三日月、半月、満月と変化することを教わります。
 
地球が太陽の周りを回っている地動説などを常識のように教わります。わかったような気がしますが、子供の頃は月を眺めるたびに不思議でした。そんな疑問も忘れて、いつの日にか日常の一部のように感じます。でも、夜勤の前などに空を見上げて、月の光にほっとしたりします(子供の頃から変わらず、夜を照らしてくれているからでしょうか)。
 
常識とされる知識を信じれば真実がわかった気になりますが、天動説と地動説について宗教論争にも発展しました。今日では、我々は地動説を疑わないはずです。しかし、日常で日頃に用いている用語でも、日の出(Sunrise)、日の入(Sunset)を使っています。太陽が中心で地球が動いているはずですが、何故か太陽が動いています。
 
現代では、夜も電灯で明るく灯され、眠らない都市もあります。照明がなかった昔の人々にとって、満月は1晩中明るく輝いているので大きな助けとなりました。現代では、月のリズムは忘れ去られ、何日が満月なのかも直ぐにはわかりません。月の影響を忘れているのかもしれません。
 
月の満ち欠けを観察して、新月から三日月、上弦、満月、下弦を過ぎて、再び新月までの周期を朔望月(さくぼうげつ)と呼ばれています。朔とは新月のこと、望とは満月のことを示しています。1朔望月は約29.5日で、新月から数えた日数を月齢と呼んでいます。
 
月の満ち欠けに合わせた暦が太陰暦で、1朔望月は約29.5日ですから、暦の1カ月を29日と30日の組み合わせで作られます。1日は新月、8日頃は上弦、15日頃に満月、23日頃に下弦となり、太陰暦の日付で月の満ち欠けを知ることができます。
 
しかし、太陰暦の12ヶ月は354日となり、四季を織り込んだ1年の約365日よりも11日少なくなります。季節のずれを補正するため、太陽太陰暦では約3年に一度(厳密には19年に7回)、閏月として1ヶ月を余分に入れる調整をします。太陽太陰暦は、日本でも明治5年(1872年)まで使われ、旧暦とも呼ばれています。
 
現在は太陽暦を用いていますが、1日のことを「ついたち」と読んでいますが、これは「月立ち」が語源とのことです。日本では太陽暦になっても1月、2月、3月・・・と呼んですが太陰暦の名残です。
 
天文学の見地から見ると、月は地球を周回する衛星で、月の軌道は楕円のために、地球と月の間の距離は一定ではなく、近づいたり遠ざかったりを繰り返しています。最接近(近地点 Perigee)と最遠方(遠地点 Apogee)の差は約5万kmで、地球の直径(約1万3千km)の4倍弱となります。
 
そのため、満月または新月が最接近の時期と重なることによって、地球から見た月が大きく見え、スーパームーン (Supermoon)と呼ばれています。NASAの観測によると、最遠方の時と比較して満月が、最大14%大きく、30%明るくなります。
 
月の後ろに太陽が隠される日食(Solar Eclipse)が観測されます。地球から見た太陽と月の大きさがほぼ一致する(自然の不思議の一つ)ので、美しい現象となります。そして、月が地球に近いと皆既(かいき)日食、遠いと金環(きんかん)日食になります。皆既日食では、コロナが放射状にひろがるのが観測され、ダイヤモンドリングも見られます。
 
月が人間に与える影響について、古代から様々な言い伝えがあります。月の影響を受けたことを示す用語であるルナティック(Lunatic)には、狂気の、気違いじみた、馬鹿げたなどで用いられます。昔から満月の夜に異常行動をとる人間(狼男、ハイドなど)について言い伝えられ、科学的な仮説も紹介されています。真実はわからないことだらけですが、古代から満月の夜は狩りをするものにとって有利であったことは事実でしょう。
 
生命の活動からわかることは、月の影響を受け、月のリズムで生きていることは間違いないです。月による引力について考察したところ、地球の地表における地球による重力を1Gととした場合、地球で感じる月の引力は概算で0.0000035 Gであり、人間は直接感じ取ることはできないです。ただし、この微量な引力が地球を変形するならば、それによって生命に影響を与えているとの仮説には説得力があります。
 
月と太陽の引力が重なって潮の満ち引きを起こします。この力を潮汐力(ちょうせきりょく)と呼んでいます。満潮と干潮は1日にほぼ2回ずつ起きます。月と太陽の潮汐力が重なって干潮と満潮の差が大きい大潮は新月と満月の頃に起き、月と太陽の潮汐力が互いに打ち消し差が小さい小潮は上弦と下弦の頃に起きます。
 
生命は海から生まれ、海と共に生きるならば潮の満ち引きを読むことは必須でしょう。旧暦ならば大潮や小潮を把握できましたが、現代では潮見表が必要になってきています。月を見上げれば、日頃に見失っていたことを知ることができるかもしれません。
 
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Credit: NASA
 
参考文献