チーム・マネジメント

有人宇宙の運用管制から、チームマネジメント、人間-機械システム、そしてヒューマンファクターズを考える

システム(System)とは

システムというと、コンピュータをネットワークで接続した情報処理システムを思い浮かべる人が多いと思います。日本でシステムエンジニアいわゆるSE(System Engineer)は、情報処理システムの設計等に携わる技術者に限定されます。しかし、海外においてシステムと言うと、そのような限定はなく、広い範囲を対象としています。
 
分野によってシステムの定義も様々ですが、スタンダードとして国際標準化機構(ISO:International Standards Organization)によると、システムとは"combination of interacting elements organized to achieve one or more stated purposes"訳すると「所定の任務を達成するために、選定され配列され、互いに連係して動作する一連の要素の組み合わせである」と定義されます。
 
ここで要素とは、ハードウェア(例えば、乗り物、工業プラント、コンピュータ)、ソウトウェア(例えば、手順、マニュアル、プログラム)、そして人間も含まれます。システムの概念図を図示すると以下のようになります。
 
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システムの存在意義と言いますかシステム要求は、達成すべき任務(又は目的)によって定まります。成果が出力部分であり、成果を上げるために必要な要素・要素間インタフェースが決まり、必要なリソースが入力部分となります。システムを構築する上で重要となるカギはミッション(任務・目的)となります。
 
一つの気づきですが、チームの定義と比較してみると、ミッションを達成するために組織され、要素として人のみなるシステムはチームとも言えます。現代では、自動化工場、IT(Information Technolory)化されたオフィス、航空機システム等へ人が組み込まれてシステムが機能する例が多くなってきています。
 
このブログでは、システムエンジニアリングの観点からもチーム・マネジメントを考察していきます。
 
 
参考文献