チーム・マネジメント

有人宇宙の運用管制から、チームマネジメント、人間-機械システム、そしてヒューマンファクターズを考える

チームを団結させるためにも 【チームロゴ】

チームがミッション(共通目標)を達成するため、チームとして一体感を持つ必要があります。メンバーの価値観を共通できればチームの団結力は強まると思いますが、人それぞれ様々な価値観を持っており、観念だけでチームをまとめるためには長い時間をかけて深い議論が必要となります。

チーム・ビルディングにおいて、観念だけでなく、チームの象徴としてチーム・ロゴの導入が有効と思います。スポーツチームを例として見ても、それぞれ独自のチーム・ロゴが制作され、チームの象徴として活用されています。新しいメンバーがチーム・ロゴの使用を認められるだけで、チームの一員として加わったことを自覚し、チームへの所属意識を高めることができます。

チーム・ロゴをデザインするには、使用する図形、文字、色彩などに意味を持たせます。デザインを通じて、チームの価値観も議論し、その価値観をロゴへ込めることにもなります。そのため、メンバー全員の意見を聞きながらデザインを決定すべきです。

チーム育成に伴って、チームとしての特徴が際立ってきます。そして成果が伴えば、他のチームとの区別が明確となり、ブランド(Brand)としての価値も伴ってくることになります。更にチーム・ブランドを高めるには、以下の7つの要素を有する必要がありそうです。
「ブランド7要素」
(1) ブランドの名前である「ブランドネーム」
(2) 名前を視覚的に独自にデザインした「ロゴ」
(3) ブランドを象徴する「カラー(色)」
(4) ブランドを一言で表現した「スローガン」
(5) ブランドを象徴する人物や動物などの「キャラクター」
(6) 短い音楽である「ジングル」
(7) 情報を伝える「パッケージ」
企業としてロゴを使用する場合には、商標(Trademark)としての登録を検討する必要があるかもしれません。日本では特許庁に商標登録を出願して審査の上で登録されます。商標が登録させると商標権が発生するため、他人が業務で登録商標と同一又は類似の商標を同一又は類似の商品やサービスに使用した場合、権利侵害となってしまいます。

チーム・ロゴといっても業務においてロゴを使用する場合には、他人の商標権を侵害していないか確認が必要となります。ただし、チームの内で使用するだけならば、それほど神経質になる必要はないと思います。また著作権も問題になりますが、商標とは異なり、ロゴが似ているだけでは侵害になりません。他人の創作物を参考にして製作したならば著作権違反となりますが、独自にロゴを製作したならば問題ありません。

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STS-114 Patch (Return To Flight after Columbia Disaster)
Credit: NASA

参考文献