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チーム・マネジメント

チームマネジメント、人間-機械システム、そしてヒューマンファクターズを考える

フィードバック機構を組み込む 【クローズド・ループ】

私の専門は制御工学ですので、制御工学の観点からのアイデアも述べていきます。制御工学において、制御対象(Controlled Object)は何でも対象とすることができます。制御工学に関する専門書では、数式(初めての方はラプラス変換で戸惑います)を用いて理論が展開されます。そのため、制御工学が抽象的になってしまう原因でもあります。


制御工学では「目的に適合するように制御対象へ所要の操作を加えること」を制御と呼びます。制御しようとする制御対象の出力が制御量(Contolled Variable)となります。その制御量を希望する目標値(Command)に一致させるように制御します。例えば、制御対象を航空機として、制御量をピッチ角(機首の上下を示す角度)とし、ピッチ角が目標値0となるように制御します。すなわち 航空機を水平飛行できるような制御を検討します。


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一般的に制御系を構築するため、上図のようなクローズド・ループ制御 (Closed Loop Control)を構成します。姿勢センサ(ジャイロ等)からピッチ角を計測して、電気的なフィードバック信号を生成します。フィードバック信号と目標値から生成される基準入力信号とのズレ(偏差)を算出して、偏差が小さくなるように昇降舵角(操作量)を調整します。


航空機の姿勢は安定を乱す外部から力(外乱)を受けて揺れます。制御系の特性として安定性を持つように設計していれば、外乱を受けてもピッチ角が0となるように収束させることができます。したがって、自動操縦装置によって水平飛行を維持することができます。


数式を使わなくても、制御工学、特にクローズド・ループ制御のアイデアは、チームを目標に向けて動かしたり、システムを制御する手法に生かすことができます。制御したい部分を決めて、目標を設定して、フィードバックする仕組みを作り、目標と一致するように制御系を構築します。考えてみれば日頃実施していることだと思います。


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参考文献